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東京アリススペシャルインタビュー


   Last Updated: 2004/01/25
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東京アリス(岡明子、小松愛子、斎藤泉)

「世界初!ペーパームービー」第1弾「東京アリス」主演女優としてオーディションで選ばれた岡明子さん、小松愛子さん、斎藤泉さんの3人に作品の紹介とともに女優としての意気込みをインタビューしてきました。

「ペーパームービー」とは何なのか、彼女たちはこの作品のなかで何をしているのか、たっぷりとお楽しみください。

東京アリスのプロフィールは
Recommended Eggs - 東京アリス
をごらんください。

赤ずきん、白雪姫、シンデレラ

――『月刊デ・ビュー』誌上で告知されたオーディションでしたが、応募を決めたのはなぜですか?
明子●「世界初!ペーパームービー」という言葉にひかれました。
愛子●女優になりたくて(2003年)6月に福岡から上京して、最初に『デ・ビュー』を買って読んでみると、その募集ベージがすごく目立つように「主演女優募集」って大きく書かれていたので。
泉●私も前から女優にあこがれていて、結構写真を撮られるのが好きだったので、「ペーパームービー」「主演女優」が目に入って『これだっ!』と思って応募しました。
――選ばれてどうでしたか。
明子●自分が選ばれたということを実感するまでに時間がかかりました。
愛子●びっくりしました。悔いのないようにのぞんだのでうれしい反面、岡さんと同じで実感がわかなかったです。
泉●すごいスピードで1次、2次、3次(審査)と進んだんで「うれしい」っていうより『私、どうしよう』って思いました。
――で、「世界初!ペーパームービー」とはいったいどういうものなのかをお聞きしたいのですが。
泉●写真絵本、みたいなものです。
明子●主人公は実際の自分たちとは違っていて、本のなかで演じています。
愛子●まず、東京の17歳の女子高生、まったく接点のない3人のところに携帯に「東京アリス」というチェーンメールが回ってきて、「何時にどこ」って書かれていて、それに導かれたように現れた3人が出会うところから始まるんです。それで、目を閉じて円になって手をつないでそれぞれのストーリーを語りだす、という展開になります。
――それが中森明夫さんの脚本によって書かれ、それをあなたたち3人が女優として紙の中で演じるというわけですね。
明子●それぞれが何かの主人公の生まれ変わりなんです。私は赤ずきん。援助交際のアリス。
愛子●私は自殺するアリスで、白雪姫の生まれ変わりなんです。
泉●私は多重人格のアリスで、シンデレラの生まれ変わり。嘘をついて本当の自分が見えなくなる役だったんです。

東京アリス-ペーパームービー 東京アリス―ペーパームービー
監督:中森明夫
撮影:SHIRO
角川書店
2,000円
2004年1月25日発売
ISBN:404873511X

「東京アリス~ペーパームービー」発売記念握手会

援助交際、自傷癖、多重人格

岡明子(Photo)
岡 明子

小松愛子(Photo)
小松愛子


斎藤 泉

――演じてみていかがでしたか。
明子●教訓になりました。一人で街に出ていったら声をかけられてついていったら狼だった、というところが。9月1日から撮影が始まったんです。渋谷のセンター街でうさぎについていく撮影が印象的でした。
愛子●一番印象に残っているのは血まみれの花嫁。死体の役は、役者にしかできないことで。首吊り自殺、銃殺、服毒死、水死、凍死、弓矢死?、最後には胸にナイフがささって血まみれになる。
――死んでみてどうでしたか。
愛子●死にがいがありました(笑)。他の死に方はどうなんだろうか、とか思っちゃうんですよね。火あぶりだったら、生き埋めはどうだろう、とか(笑)。死に対して真剣に考えたことがなかったんですけど、死ぬって重大なことであって、死について考える機会ができてよかったと思いました。
――斎藤さんが演じる多重人格のアリスは?
泉●私は1日に11変化をしたんです。
――いわゆるコスプレみたいなのですね(笑)。どれがお気に入り?
泉●私は金髪ドールが。衣装を着ると不思議に自分がその気持ちが湧き出てくるというか。スケバン刑事、少年、レディース(暴走族)、幼稚園児、金属バット持ってるのとか。こういうのはペーパームービーならではの撮影だと思うのでやりがいがありました。
愛子●動いたり言葉にして演じるのではなく、写真1枚1枚、一瞬一瞬で演じなきゃいけないというのがすごく難しかったです。
――笑っているシーンがほとんどないなかで演じなければいけないのは大変なんじゃないですか。どうやって演じ分けるの? ちょっと難しい質問だけど。
泉●親に虐待を受けて縛られている撮影をしたんです。実際に体験もないし、「これを撮ります」ってなったときに、瞬間で表情を出していかなければならないのが大変だったけれど、やりがいを感じました。
明子●「こういう表情をしなきゃいけない」というのはなくって、自分が役に入り込んでいたので、そのなかから自然に出しました。
愛子●私は死体のシーンがたくさんあるんですが、実は死に顔を変化させて、でも全部目を開けていて、思い通りに死ねたな、って思います。

セーラー服、スクール水着、体操服

Photo
※スクランブルエッグのために特別に提供していただいたスペシャルショットです。

――3人が一緒のシーンのエピソードを教えてください。
泉●千葉県の多古町の廃校に行って1日がかりで撮影しました。いつも校則に縛られている女子高生が弾けているシーンをたくさん撮りました。スクール水着とか体操服着てバスケットしたり。こんな自由な学校はないですね。
愛子●すっごい楽しかった。
明子●車で行くときから先生と生徒みたいな、修学旅行気分になったりして(笑)。
――撮影の合間に楽しいことは何かあった?
愛子●食事が楽しくて(笑)。『このあと何食べるんだろうな、カレーかぁ。イエーイ!』とか。食べることが大好きなんです。
――好きな食べ物は何?
愛子●和食。
明子●自分で作ったホットケーキ。
泉●アイスクリームは1日1個必ず食べます。
――クランクアップは角川書店の屋上で10月半ばに終わったそうですが、どんな感想でしたか。
明子●終わりとは思わなかった。
愛子●終わったあと、スケジュールが空いてしまって気が抜けてしまって。「夢だったの? 本当に不思議の国だったの?」って。
泉●私が最後にクランクインしたので、毎日が楽しくて充実して「もう終わっちゃうの?」っていう気持ちと、演じきれた安心感がありました。

裸エプロンとかすごく楽しくて

――本が出版されるにあたって他のマスコミからも取材されたと思うんだけど、どんなことを聞かれた?
泉●何をしゃべっていいんだろうって不安でした。
――私が今聞いてることとだいたい同じでしょ?(笑)
明子●本のことよりは、「好きな男性のタイプは?」「趣味は?」とか、「最近のマイブームは?」とか(笑)。
泉●すぐに答えられなくってどうしようって、テンパり気味でした。
――すぐ答えるところにタレント性を求められるんだよ(笑)。
明子●これから私たちのこといろいろ聞いてくれるんですよね?(笑)
――聞きません(笑)。『SPA!』も『プレイボーイ』も撮り下ろしがあるそうなので、その話を聞かせてください。プレイボーイは待遇が良かったんだって?
愛子●もう最高でした。韓国料理を食べにいきました。
泉●歌舞伎町でセーラー服で寒いなかで撮影をしました。
明子●マッチ売りの少女を命がけで撮影しました。下はパンツ1丁なので。(※白水着です。週プレ1/20発売号p.136参照)
愛子●私は自宅で自前の下着で手にカミソリを持って「さあ死ぬぞ!」って感じで。(※週プレ1/20発売号p.137参照)
――下着の撮影って恥ずかしくないの?(笑)
愛子●本の中にも出てくるんですけど、もうすっかり慣れました(笑)。楽しいですね。
――グラビア女優になれるね(笑)。
愛子●裸エプロンとかすごく楽しくて。「演じてる」って感じと、人に見られているのが気持ち良くって。
泉●撮影の日までは「裸にエプロンだぁ、どうしよう……」と思ったりしてたんですけど、いざ撮影に入ると「こういう格好のほうがみんな見てくれるかも」「見て見て!」って思うんです。
明子●いやらしいものかと思ったらいやらしくなかったんです。
――このオーディションを受ける前と、撮影が終わった今と変わったところはどこですか?
明子●今までの19年間が下積みで、この作品に出会えて始まったという感じです。
愛子●物事に対する考え方が変わってきました。この物語を通じてしっかりと考えるようになりました。
泉●言葉でしか言えなかった夢が現実のものになったのがいちばん変わったことです。
――女優という夢の第一歩を踏み出して、これからどうしていきたいかを教えてください。
明子●自分自身に対して向き合えるものに出会っていきたいです。
愛子●女優として年齢を重ねていくほどに常に自分に納得できるようなことをしていたいです。「こんなこともできるんだ」って自分に対して課題を与えるというか、挑戦していきたいです。
泉●常に新鮮な気持ちでいろんなことにのぞんでいきたいです。たくさんの方にそのときそのときの旬な自分を演じていきたいです。

2/14(土)午後4時~
書泉ブックマートの握手会のレポートがアップされました。
「東京アリス~ペーパームービー」発売記念握手会


協力:中森明夫事務所
(2004年1月7日 撮影・取材 岡田)

【取材後記】取材後、色校正が終わったばかりの校正刷りを中森明夫さんに見せていただきましたが、1ページずつめくっていくと、確かに映画のようにストーリーがあり、また絵本のようでもあり、映画を見たような気分になれる楽しい1冊でした。

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