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Updated:1999/05/09
zizzとは、川原京さんがプロデュースする企画の名前である。編集部あてに案内をいただいたので「reset-N」の公演を見、さらに興味が沸いたことから取材をさせていただくことになった。 東京で生まれ、ごくふつうに育った彼女は、高校1年のとき第三舞台の芝居を見て「自分は舞台の上ではなくてなぜ客席にいるのだろう」と突然思い立ち、役者を志すようになったという。上智大学に入学し、木野花ドラマスタジオで演技のレッスンをし、その後映像系のサークルに参加したのち、上智大学演劇研究会suiteに参加。 どこまでが演出家の責任でどこまでが役者の責任かに疑問を抱き、自らzizzというプロデュース企画を立ち上げて公演も行っている、エネルギッシュな役者の卵である。 東京育ちの女性は、渋谷や下北沢などを歩いていて、ちゃんとしたプロダクションから声がかからなかった時点ですでにアイドルや役者の才能がないと認識するようになるという。声がかからなかった彼女は、努力して才能のある人と戦っていく覚悟だったが、公演を打つ楽しさを優先せざるを得ない学生演劇には満足しきれなかった部分もあったようだ。ところが先輩である、夏井孝裕氏は違った存在だったという。 演出の煮詰まり、人間関係の悪化にともなう公演の危機、その危険を冒してまで役者と対面する演出家がそれほど多くないなかで、ぎりぎりまで粘って、できない人がいると本番中でも稽古して最後まであきらめない姿勢に惚れたという。reset-Nの公演を見ていると、それが決して大げさではないように感じる。 「芝居は人生に必要ない場合が多い」といいながらも彼女にとってはなくてはならないもの。「この1年でこれまで3年分の仕事ができた」と語る彼女に、今後、どんな役をやってみたいか聞いてみた。 「見るからに繊細な女の人を演じることが多かったので、うつむかない役を演じてみたいです。タフな人がうつむかない役をやるのと、暗い(笑)私がうつむかない役をするのは違うんですよ」 彼女は別段暗いわけではない。翳りのあるような役が舞台では映えるのだろう。5月の「羊の生活」では自分自身をどうプロデュースしていくのか楽しみになってきた。 (岡田隆志)
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