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藤本美貴・下克上絵巻

written by KEN

  Last Updated:2002/11/18
本記事を無断で複製・転載することを禁じます。
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今年の3月にCDデビューして以来「あややの2番煎じ」と言われながらも着実にアイドルファンの心をGETしてきたミキティ。彼女の今までたどった道のり、今後の展開は、まさに「下克上」というにふさわしい状況です。今回のコラムは、特別企画として、ミキティのハロプロ界での位置付けについてコメントしてみましょう。

ミキティはハロプロのヒール役?

藤本美貴パーフェクト選曲講座」でも書いたように、ミキティは「avex dream2000」オーディション決勝、モーニング娘。追加オーディション(4期)に相次いで出場して落選した経歴を持っています。

彼女がオーディションを受けはじめた頃のモー娘。は、常に「オーディション敗者」から復活した「下克上アイドル」であることを強調してきました。

たとえば、99年に、当時絶好調の鈴木あみとのチャート対決を「ASAYAN」で演出、あえて鈴木あみに敗れることによって、メンバー、ファンに緊張感を与えたのはいい例でしょう。

しかし、モー娘。の追加オーディションに関しては、ハロプロは一貫してオーディションに敗れた女の子に対しての積極的なフォローは行なっていません。決勝で敗れた有力な出場者が、他の事務所にスカウトされて活躍している事例はきわめて少なく、まるでモー娘。になれなかったことで芸能界を目指すこと自体をあきらめたかの印象を与えています。

それではなぜ、藤本美貴がハロプロに選ばれたのでしょうか。

おそらくつんく♂氏には、ハロプロのメンバーが勝ち組で統一され、メンバー、ファン相互の緊張感が希薄になることへの危機感があったように思います。常に、プロジェクト内に緊張感を与え続けるためには、既定メンバーと違ったカラーを持った、いわばヒール役(笑)は必要不可欠なわけで、ちょうど、4期生オーディションのときに、他の出場者に対して強烈なライバル心をアピールしていた彼女に白羽の矢が立ったような気がします。

元彼と別れるための「執行猶予」

ミキティ初のスキャンダルと言える「BUBKA」12月号のデビュー前写真は、「F.M.」というイニシャルではなく、ハッキリと「藤本美貴」として掲載されました。

これは、ハロプロ(UFA)サイドもある程度覚悟していたように思えます。

通常、芸能事務所が芸能予備軍と面接するときには、異性との交友関係をチェックし、場合によっては契約時にその相手と別れるように説得する例も少なくありません。オープンな性格の彼女ですから、面接した際に「彼氏いるんですけど……」と関係者に告白したことは容易に想像できます。

もし、CFタレント中心の事務所だったら、こうしたタイプの娘はスカウトを躊躇したでしょう。

しかし、UFAは、幸か不幸か、ミュージシャン色の強い事務所で、新人をいきなりCF展開させるノウハウは持っていないため、上京させて様子を見るという「執行猶予」が与えられたのかもしれません。

そう、「選曲講座」の中で触れた1年間のレッスン期間は、田舎に残した元彼のことを忘れさせる期間でもあったのですね。それを無事にクリアーしたからこそ、我々は、かわいいかわいいミキティちゃんをメディアで享受することができたのです。

このことは、彼氏(彼女)を取るか、芸能界を取るか悩んでいる芸能予備軍にも、ひとつの答えを与えてくれそうな出来事です。オーディション、事務所の面接などでも、特に恋人の存在を隠す必要はないと思いますが、安易にプライベート写真を撮り合うことはだけはおすすめできません。シチュエーションによっては、某清純派(だった)女優のように、イメージを著しく損なう致命傷にもなりますので。

こうして眺めてみると、どうやら、ミキティは、ファンに対して癒しを与えてくれるだけの存在ではなさそうです。おそらくこれからも、ファンをドキッとさせる言動や行動を続けることでしょう。それでも、弾力性のよさそうな二の腕や太ももから発散する「ミキティフェロモン」を感じてしまったら、もう抜けられなくなる、というのがファンの偽らざる気持ちです。

好きになったものは仕方ありません。これからハロプロ内で繰り広げられそうな藤本美貴の下克上絵巻を、ハラハラドキドキしながら、しっかり見守ろうではないですか。

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