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ハロプロふるさと紀行Part2 室蘭・姫路編

written by KEN

  Last Updated: 2003/10/23
本記事を無断で複製・転載することを禁じます。
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今回のコラムは「ハロプロふるさと紀行」のPart2として、ハロプロメンバーの出身地で、最もメジャーな都市とも言える室蘭、姫路を紹介し、アイドルを生み出す都市の共通点についてもコメントしてみたいと思います。

「プロジェクトX」な風景・室蘭(安倍なつみ)

室蘭には、今年の夏、あるタレントスクールの発表会を観に行った翌日に初めて訪問。北海道には毎年のようにイベント、旅行などで行っている私も、彼女の存在なくして、モー娘。の原点ともいえるこの街には足を運ぶことはなかったでしょう。

街周辺の雰囲気は、私の生まれ育った北九州市をコンパクトにしたような印象を受けました。そうです、室蘭も、北九州(八幡)同様、かつては、夕張などから採掘された石炭を原料の一部(コークス)にして、鉄を作り、発展してきた街なのです。街中を走る「室蘭」ナンバーの車が、そうしたプライドをアピールしているかのように見えました。

一般的に、北海道は、雄大な自然、豊かな大地といったイメージが強いのですが、室蘭から苫小牧にかけての胆振地方は、戦後の日本の歴史を支えた「プロジェクトX」的な風景が広がっており、北海道のもう一つの顔を見るような気がします。

ところで、ハロプロ系のコンサートは、まだ室蘭で行なわれたことはないと思われますが、なっちがソロでコンサートツアーを開く機会が出来たら、当然のごとくツアー先に選定され「凱旋コンサート」として地元のメディアで大きく扱われるでしょう。もっとも、妹(安倍麻美)のほうが先に地元でコンサート行なう可能性も、無きにしもあらずですが(笑)。

関西のようで関西でない街・姫路(松浦亜弥)

10月1日の姫路駅1日駅長イベントで、姫路=あややの関係が初めて公の場で披露されました。

私自身は、姫路には、ジャパン・アーチスト・オフィス(JAO)姫路校発表会の取材で、何度か足を運んだことがあります。同校に通っていた東山麻美、黒坂真美は市内の出身ですし、80年代に逆のぼれば、ミスマガジンとして人気を集めた吉田真里子(88年歌手デビュー)も輩出、なかなかの芸能人生産地であることがわかります。

姫路にも海岸線に大きな製鉄所が立地していますが、街の規模は室蘭よりもはるかに大きいので、それほど「鉄の街」という雰囲気は伝わってきません。一般的には、姫路城を中心にして発展した城下町というイメージが強いかと思います。

さて、あややが、とあるラジオ番組でコメントしていたように、おでんにしょうが醤油をかけて食べるのが姫路独特の食べ方だそうです。他にも、駅ホームでは、限りなくラーメンに近い麺の駅そばが、夜遅くまで営業を続けており、食の面では、関西の他の地区にはないユニークな文化が育っているような気がします。

大阪から新快速で1時間弱、関西のようで関西でない、微妙なテイストを持ったこの街は、いい意味でオリジナルティを持っており、これからもいろいろなジャンルのアイドルを輩出することが期待できそうです。

アイドルを生み出す都市の条件とは

大都市圏以外で、80年代以降、複数のアイドルを輩出した都市としては、上記の姫路市をはじめ、Part1でも取り上げた山口県宇部市、福岡県久留米市、三重県鈴鹿市などが挙げられます。

これらの都市の共通点は、世界に名だたる大企業の発祥の地だったり、中核になるような工場、施設を所有してたりする、いわゆる企業城下町である点です。

Part1でも触れたように、これらの街には、昔も今も、東京からの赴任者が多く住みついており、最も東京的文化である「メディア文化」を抵抗感なく受け入れることができたために、芸能界志望者にとって、モチベーションを維持しやすい場所だったのではないかと推測しています。

そう考えると、酒田発アイドル「SHIP」をはじめ、東北地区でアイドルによる町おこしを行なおうという機運が出てきたのも、単なる偶然ではなく、メディア文化を取り入れる発想が、ようやく東北地区でも芽生えてきたことの表れなのでしょう。

現時点で、ハロプロメンバーで東北出身なのは、メロン記念日の村田めぐみ(宮城)一人ですが、東北のアイドルプロジェクトの注目度いかんでは、「ふるさと紀行」も、東北編が作られるくらいの大所帯になるのかもしれません。

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