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※以下の記事はアイドル総合情報サイト「ドリームアイドル」にて2004年11月から2006年2月まで編集長岡田が42回にわたって連載していたコラムです。ドリームメールとのサイト統合のため、アーカイブという形で本サイトに掲載しています。 ビュンビュントピックス目次

産業ライフサイクルとアイドルの関係


Released Date: 2006/10/20

2005年10月6日に株式会社野村総合研究所から国内のマニア消費者層(いわゆる「オタク層」)の実態とビジネス的価値に関する調査研究結果が発表されました。
http://www.nri.co.jp/news/2005/051006_1.html

同研究所のオタク市場予測チームの調査によると2004年のマニア層は主要12分野で延べ172万人、4,110億円規模の市場であると推計されました。このうち3番目の規模となった芸能人マニアの人口は約28万人、市場規模は610億円とのことでした。

オタク層の消費マーケティングフレームは「収集 (Collection)」「創造 (Creativity)」「コミュ二ティ(Community)」の新「3C」であると提唱しています。詳しくは本として出版されるようなので、そちらを見ていただくとして、アイドルマニアの行動様式などについて少しだけ考えてみようと思います。

収集欲求、顕示欲求、コミュニケーション欲求

芸能人、そのなかでもグラビアアイドルについての行動因子の底辺にある欲求にはいったい何があるのでしょうか。私は収集欲求、顕示欲求、アイドルとのコミュニケーション欲求を挙げます。

収集欲求とは、アイドルに関連した出版物、グッズをすべて集めるだけでなく、アイドルが出演したライブ、イベントなどにもできるだけたくさん参加するという欲求です。これにより対象物に対する渇望感を癒すこととなり、アイドルに限らずいわゆる“コレクター心理”としてのマニア的行動の顕著な欲求を満たすことができます。

顕示欲求も、マニア的行動としてよくありますが、対象物に対する情報を収集したうえで、自分が対象物に対して詳しく知っていることを顕示したいという欲求です。テレビ番組の「カルトクイズ」や「テレビチャンピオン」などが目に見える形でマニアが出演していますが、昔は「マニア」といってたのが今は「おたく」という呼び方に変わってきたというわけです。

コミュニケーション欲求は対象が「物」ではなく「人」であるからこそ行える欲求で、アイドルに顔や名前を覚えられたい、できれば知り合いになりたい、メル友になりたい、できるだけ一緒にいる時間を過ごしたいなどがありますが、相手が生身の人間だけに度を越すとほかのファンから締め出されたりすることもあります。

同研究所のオタク市場予測チームの発表によると[萌芽期] - [成長期] - [成熟期] - [安定/衰退期]という、4つの産業ライフサイクルのなかでのオタク層の役割についてもまとめています。

これを別の角度からアイドルに関するメディアやアイドルに当てはめてみると非常に面白いので、私の独断でまとめてみましょう。

産業ライフサイクルとアイドルとメディアの関係

  萌芽期 成長期 成熟期 安定/衰弱期
メディア Web
男性娯楽誌
CS・BS番組
イメージDVD
アイドル専門誌
青年コミック誌
少年コミック誌
アイドル雑誌
Vシネ
地上波深夜番組
NHK外国語講座
スポーツ新聞
ファンサイト
写真集・DVD
トレーディングカード
写真集
週刊誌
テレビ雑誌
写真週刊誌
ゴールデンバラエティ
テレビドラマ
CM
映画
「笑っていいとも」
NHK総合
ドラマ
写真週刊誌
エッセイ集
ファン層 マニア・おたく
秋葉原近辺
30代・40代
アイドルファン
都市部
20代~30代
アイドル好きな女性
芸能人ファン
テレビをよく見る人
10代~40代
女性も含む
芸能人に興味がある人
すべての世代
男女とも
タレント 「ガールズbeアンキシャス」でメディア初登場となるアイドルたち
「スクランブルエッグ」で水着姿でイベントレポートに登場してくれるアイドルたち
アイドルイベントレポート Yahoo!芸能会見 ワイドショー記者会見
近野成美
石井めぐる
山崎真実
愛川ゆず季
ほしのあき
安田美沙子
熊田曜子
井上和香
森下千里
モーニング娘。
小倉優子
眞鍋かをり
MEGUMI

タレント名については名前の例がないと困ると思ったので挙げただけで、あまり深く考え込まないでください。思いついた名前を独断で割り振っただけなので文句を言われても困ります。

こうやってながめて見ると成長期がいちばん長く、アイドルとしてもファンとしても楽しい時期なのですが、そう言いながらもグラビアアイドルとして輝ける時間は長くて3年ぐらいでしょうか。

私は新人アイドルの発掘・紹介という観点で見ることが多いので、売れてきてしまうと興味が少しずつ薄れてしまうのですが、そこからがビジネスとしておいしいところに入ってきますので、本当のところ、売れたあとから参入したほうが正直“儲かり”ます。

今売れるものを売るのか、これから売れるものを売るのか、によってもビジネスの形態も違ってきますし、扱うメディアも違いますし、ファン層も大きく違います。ですから、今回発表された推計をもとに芸能人オタク層の消費行動や心理特性をアイドル市場のマーケティングや商品開発に活かしていくにはまだ分析が不十分でしょう。

アイドル市場について考えなければいけないのは、今はどのフェーズにあるのか、過去のどの時代とオーバーラップするのかという点です。

・歌、グラビア、女優と分けて何が下がって何が上がっているのか。
・グラビアの中でも巨乳、着エロ、レースクイーン、女子高生、U15など大きく分けたジャンルで何が上がって何が下がっているのか。
・ポストモーニング娘。の後にいったい何が来るのか。実際に底辺で何が起きつつあるのか。

このあたりを1980年から2000年ぐらいまでの芸能界、アイドル界、テレビ番組の動きなどと照らし合わせてみると、いろんなものが見えてくることでしょう。ここでは結論や予測はしませんので、この先は読者のみなさん各自で分析してみてください。

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