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今回のコラムは、98年秋まで開催された長崎歌謡祭について振り返り、こうしたイベント復活の可能性についてもコメントしてみたいと思います。
「スクランブルエッグ」の熱心な読者の方なら、「長崎歌謡祭」と聞いてピンと来た人もいらっしゃるでしょう。本誌が創刊した翌年の95年から4回にわたり取材を行なったこのコンテスト、私も96年から3回ハウステンボスに足を運んでおり、数多くのアーチスト予備軍たちの活躍を見てきました。
予選、決勝と2日間にわたって繰り広げられたステージはもちろん、終演後のパーティーでの出場者との懇親、当時のハウステンボス社長、神近氏のユニークなコメントなど、単なるコンテストの枠を越えたイベントとして、今でも我々の心の中に残っています。

終了後のパーティーの模様(1998年、第22回大会より)
まずは、95年の初取材から98年までの出場者の中から、CDデビューを果たしたアーチストを下記のリストに記載しておきましょう。今年に入ってからも、林理絵(wish*)、古谷知瑛子(青野瑛理)、古田真由(ケンキ&マユ)が相次いでCDデビューを果たしましたが、こうして眺めてみると、どのアーチストもデビューには時間がかかっている傾向にあるようです。
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これは、長崎歌謡祭が、直接のスカウトの場になったというよりは、元々それぞれの地方で活動していたアーチスト予備軍たちのお披露目の場という性格が強かったからだと思われます。
また、出場した経歴についても、椎名林檎をはじめ、デビュー前の活動歴には、公式プロフィールとして記載されていない例も多く見られます。しかし「スクランブルエッグ」の一連の取材記事をご覧になればわかるように、いわゆるお宝雑誌のネタになりそうな「恥ずかしい経歴」とは異なるものですので、レコード会社、事務所関係者の方々も堂々と経歴として記載してほしいと願うばかりです。
私自身、長崎歌謡祭に出場された方で、現在もCDデビュー目指してガンバっている人を何人か知っています。ハウステンボスのステージに立った経験が、きっとアーチスト志望のモチベーションを維持し続けるための糧になっているのかもしれません。
長崎歌謡祭の休止は、98年の第22回大会終了後、比較的早い時期に主催者の長崎放送(NBC)から連絡がありました。会場となっていたハウステンボスの業績悪化(2000年に神近氏は社長を退任)などが大きな理由として取りざたされましたが、やはりローカル局単体で、全国から人を集めるような大イベントを行なうこと自体が困難になったからだと思います。
現在の不況下のなかでは、こうしたイベントを行なえるような企業、団体は皆無に等しいです。たとえ業績が良い企業であっても、余計なコストを大幅にカットしてようやく成り立っているわけですから、本業以外のところには手が出せないのが現実です。
そうなると、テーマパークを含めたエンタテインメントを本業にしている企業にがんばってもらうしかありません。最近では、ハウステンボスを含めて、ロック系の野外コンサートなどを誘致するテーマパークが増えています。飛行機のツアーも安くなっていることを考えると、イベントとツアーをリンクさせて、例えば東京で同じイベントを行なうよりも安く行けることができ、ついでに観光も楽しめるということをアピールしていけば、企画に乗ってくるスポンサーも出てきそうな気がします。
最後の長崎歌謡祭の取材が終わってもうすぐ4年の歳月が経とうとしています。まだ蒸し暑さの残るハウステンボス、佐世保市内の情景が今でも思い出されます。北海道でも、沖縄でもいいですから、このようなアーチストを目指す人たちが一同に会すイベントが復活することを願って止みません。
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ハウステンボス
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