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スクール生ウォッチャーから見たAKB48

written by KEN

  Last Updated: 2006/02/06
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本サイトでも取材記事を取り上げたAKB48は、2006年2月1日にCDデビュー、2月~3月にかけて全国主要都市でのキャンペーンツアーが組まれるなど、着実に秋葉原発メジャーユニットとしての道を歩みつつあります。

AKB48に関するファンサイト、ブログも多数立ち上がっている状況ですが、ここでは「スクランブルエッグ」での取材を通じて、スクール生、芸能予備軍を見つめてきた立場として、AKB48を劇場で観て感じたことをコメントしてみたいと思います。

AKB48は究極の「発表会」

2005年12月14日、初めてAKB48劇場(秋葉原ドン・キホーテ8F)に足を運んだとき、最初に私の視界に飛び込んできたのは、

☆次世代の可能性のある人材を発掘、育成…
☆合格したメンバーは、豪華な講師陣によるレッスン費、衣装代がすべて無料!…

という、まるで、オーディション誌に掲載されている芸能スクールの宣伝文句のようなコピーでした。

さらに、劇場に入る際に配布された小冊子の秋元康プロデューサーのコメントにも、

「ここは学校みたいなもの……」
「会わないでいると、いつの間にかいなくなる……」

と記載されており、この劇場が、まさに「芸能予備軍」の成長過程を観客に披露する「発表会」の場に他ならないと確信した次第です。

実際、楽曲、演出、スタッフの観客への対応ぶりetc……、どれを取ってもファンにとって非の打ちどころがないハイレベルなものだったのに対して、メンバー個々のパフォーマンスは、発展途上であるという印象を受け、「Online Column - 『秋葉原48』の読み解き方」で岡田がコメントした、

「未完成なものから成長していく過程そのものを見せている」

ことを劇場で体感、堪能した1時間20分でした。

約10年ほど前、「スクランブルエッグ」誌上(紙媒体)で、我々スタッフは、ある芸能スクールの発表会に出場した生徒全員の寸評を記事に掲載する荒業(?)に挑戦しましたが、今振り返ると、それは、上記キャッチコピーのような「会わないといなくなる=一期一会」という思いが原動力になっていた気がします。おそらく、ファンサイト、ブログでライブ中にメンバーが話したことを克明に記載しているファンの心境も「一期一会」の思いでは一致しているかもしれません。

「AKB48」は、メンバーのレッスン成果(というよりは、レッスンそのもの)を、1時間20分というコンパクトな時間でまとめ、しかも、1,000円というリーズナブルな価格で一般客にも開放している点では、スクール発表会の究極の形と言えそうです。

エース、4番打者を避けた人選

一方、メンバーを選考するにあたっての基準はどうだったのでしょうか。

2006年1月14日のライブ中に、「レッスンで最もつらかったこと」というお題に対して、「ダンスをマスターするのにいちばん苦労した」と答えたメンバーが多数を占めたことに、私は「なるほど!」と納得しました。

メンバーが日々上達していく過程を見せるのが劇場のコンセプトですから、仮に、ダンスコンテストで上位に入賞するような、踊りが抜群に上手い子=改めてレッスンを受ける必要がない子、が混じっていたら、ユニット内で明らかに浮いてしまい、チームワークに大きな影響を与えてしまいます。

このため、選考にあたって、特にダンスに関しては「完成された人よりも、鍛え甲斐のある人」を基準に選んだのではと推測しています。

また、11歳~21歳の幅広い世代の人選がなされたことも「AKB48」が、完結したユニットではなく、スクール、養成機関的集合体であることをアピールする意味合いがあったと考えます。

たとえば、メンバーを「U-15」など特定の年齢に絞ってしまうと、ユニット自体が「U-15アイドルユニット」の1つとして扱われてしまい、メディアの露出、イベントの内容が限定される恐れがありますが、これだけの年齢幅があれば、メンバーを選抜することによって「ジュニアアイドル」「グラビアアイドル」「ユニットアイドル」など、ほとんどのアイドルイベントに対応することが可能です。

いずれにしても、初期メンバーに関しては「エース、4番打者」をあえて避ける形で人選が行なわれたように私には思えます。

2006年1月25日より、Webサイトによる人気投票が始まりましたが、果たして、エース、4番打者を決める投票になってしまうのかどうか、あくまで「ファンの応援で決まる」というポリシーは貫いてほしいところです。

地方キャンペーンへの期待

このコラムが掲載される頃には、2月~3月にかけて開催される主要都市でのキャンペーンイベントについて、具体的な概要が発表されることでしょう。

私自身は、このキャンペーンが、メンバーが劇場以上の力を発揮して「AKB48」をアピールするレッスンの一環であると解釈していますので、地方で芸能界を目指してスクールに通ったり、オーディションを受けたりしている芸能予備軍や、その関係者にも是非観てほしいと考えています。

現在の劇場の熱気からして、多くのファンが地方に来場することが予想されます。特に、小さいお子さんや、制服姿の女の子がイベント会場に足を止めることがあれば、極力そうしたお客さんにイベントを観てもらえるよう、ファンの側も配慮が必要ではないかと思います。

もしかしたら、某日のライブで、メンバーの友人が見せたような、アイドルファン顔負けの応援が見られるかもしれませんし(笑)、何より、隣でステージ観ていたあのコが、将来AKB48の一員としてステージに立たないとも限らないのですから。

スクール生ウォッチャーから見たメンバーの素顔

さて「スクール生ウォッチャー」を名乗るからには、メンバー個々のキャラクターを、短い時間の中でコメントできなくては始まりません。最後に、現メンバー21名について気に止まったことを寸評にまとめました。ご覧ください。(2006年2月1日現在の在籍メンバー、50音順)

(「AKB48デビューシングル『桜の花びらたち』発売記念記者発表会」記事内の「メンバーの自己紹介と今の素直な気持ち」(別ウインドウで開きます)と一緒に見ていただけると一層理解が深まるかと思います)

板野友美: 子供キャラ満載の14歳。幼さを自身で「制御」できれば最大の武器になるでしょう。
宇佐美友紀: MCのときに急にアナウンサー口調になるなど、器用さを感じます。
浦野一美: ちょっとドスの利いた声。彼女になら、いくらでも「喝!」を入れられたいです。
大江朝美: メンバーの中でもひときわ声がデカイ!「オーイェー」のアダ名はダデじゃないですよ。
大島麻衣: セクシーというよりは、落ち着きのある色気が感じられます。
折井あゆみ: 体育会系。「リーダー」より「キャプテン」が似合うタイプ。
川崎希: おっとりしてます。地方の女子高生テイストが薫る、と思ったら東京出身ですか。
小嶋陽菜: ハスキーで甘ったるい声質が少しだけ大塚愛をホウフツ。
駒谷仁美: 色白。見た目よりダンスの動きは軽快ですね。
佐藤由加理: モデルとしての素質は◎。モデル→女優の王道を歩みそうな予感。
篠田麻里子: 遅れて来た美少女。福岡にはまだこんな素材も埋もれていたとは。
高橋みなみ: 時代劇の姫役がハマリそう。イベントでどれだけ弾けてくれるか楽しみです。
戸島花: 劇場でも、教室でも、質問を受けるといつも真っ先に手を上げそうなタイプ。
中西里菜: しっかり者のイメージ。ソロパートでの声質はなかなかいいです。
成田梨紗: 顔立ちだけではなく、話声にも色気を感じます。グラビア展開希望。
平嶋夏海: ほっぺたが丸っこい。平原綾香に似ていると思ったのは私だけでしょうか。
星野みちる: 制服姿が似合う限りは「永遠の17歳」でノープロブレム!
前田敦子: 小顔で、80年代アイドルテイストの顔立ち。最初に名前と顔が一致しました。
増山加弥乃: 紅一点ならぬキッズ一点。子役系、ダンス系とは違う、年相応のカワイさを持ってます。
峯岸みなみ: 前向きな気持ちが目元に感じられます。大化けの予感。1年後が楽しみ。
渡邊志穂: しゃべるとさすがに「関西」ノリが出ますね。もう少し動きに軽快さがほしいです。

メンバーの皆さんが「AKB48」の活動を通じて、それぞれの夢がかなうことを信じています。

cover 桜の花びらたち
AKS
1,300円(税込)
CD
2006年2月1日
作詞:秋元康、作曲:上杉洋史

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【満足度】5
【コメント】私はAKB48をまだ生で見ていませんが、そんなにたいした事はないだろうと思っていました。しかし、この記事を見て、地元であるキャンペーンに行って生で見てみたいと思いました。とても参考になる記事でした。
【ペンネーム】haruhisa