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AKB48物語「初の全国ツアーとチームBの誕生」

written by 岡田隆志

  Last Updated: 2007/05/30
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2007年3月10日、AKB48は初の全国ツアー『春のちょっとだけ全国ツアー~まだまだだぜAKB48!~』をスタートさせました。3月10日・11日東京、17日名古屋、18日福岡、31日・4月1日大阪と意欲的なスケジュールでした。

このツアーの曲目の構成(曲目は「AKB48『春のちょっとだけ全国ツアー』 in 東京厚生年金会館」参照)はどちらかと言うと、AKB48をよく知っているファン向けで、初めてAKB48を観る人にとっては不親切ではないかという意見もありました。

1stコンサート「会いたかった~柱はないぜ!~」(曲目はコラム「初のホールコンサート」参照)が総集編的な内容であるのに対し、今回のツアーはそれまでシアターで1回だけ上演したチームAの4th Stage『ただいま恋愛中』の耳なじみのない楽曲を入れながらの進行に、戸惑いを感じたのは私だけではないはずです。

というのも、青年館のステージで「ふだんの総集編で特に変わったことはなかった」「同じような曲を広い場所でやってもしょうがない」などのファンの声に反応したとも受け止められるのですが、地方で初めて観るお客さんにとってなじみのあるシングル曲がアンコールまで出てこないというのはいかがなものかと感じました。

とはいえ、このツアーで初めてAKB48を見た私の知り合い(業界関係者、グラビアアイドル)の話を聞いてみると、特に不満のようなものがなかったようなので、熱烈なファンの思い過ごしなのかもしれません。

個人的には全国を回るにはキャパが大きすぎる気がしましたが、なんとか形になったようなので、どうしても見ておきたい地元の方はAKB48を観ることができたのではないでしょうか。

★チームA『ただいま恋愛中』は“ただいま再構成中”

チームA 4th Stage『ただいま恋愛中』は3rd Stage『誰かのために』公演千秋楽からちょうど1ヵ月後の2007年2月25日に初日を迎えることとなりました。そのあと、全国ツアーが間が入り3月が3回しかできず、4月以降になり、ようやく定期的に行われるようになりました。

ファンの方は1回は観られていると思いますので、初日を観て私が感じたことを少し書きとめておきます。

1st Stageから2nd Stageへは、メンバーの特徴を明確にし、AKB48を“売り込んでいく”戦略が押し出された転換が見られたのに対し、2nd Stageから3rd Stageへは、より完成度の高いものへ、より密度の濃いものへといった進化が見られました。

チームAの3rd Stageはあまりに濃密すぎて、80年代のメジャーな(注:長調のという意味での“メジャー”)アイドルポップスが続くため、聴いてるほうが疲れてしまう一面もありました。

その反省もしくは反動により3rd Stageから4th Stageへは大きく転換することになりました。誤解を恐れずに私感で言わせてもらえば、“シングル曲からアルバム曲へ”と転換していったのでした。

ですから、楽曲群の完成度はお世辞にも高いとは言えません。そして、各曲に対するユニット編成も先入観を打ち砕くようになっていて、初めて観る人にとってはショックを隠せないかもしれません……と思ったのは私だけかもしれません(笑)。

「本当にこんな楽曲とこんな編成で続けられるのだろうか。うるさいファンに叩かれたりしないのだろうか」と、初日を観ていて不安になりましたが、間に全国ツアーが入ったことが功を奏したのか、ファンの方々の受けはさほど悪くなかったようです。というのも、いわゆる“干されメン”(ステージの演出構成上、“干された”形になっていたメンバー)の活躍の場がそれぞれ与えられたことがファンにとっては良かったようなのです。

初日公演が終わった直後に総合プロデューサーの秋元康さんとお話しする機会があったのですが、どう伝えていいのか言葉の選び方に苦労した覚えがあります。

「一度完成したものを、いったん壊してまた作り直すというのは大変ですね」といったようなことをしゃべった気がします。これは正直な気持ちです。それに対して、ばら組・ゆり組のことも意識しながら、といったお返事を秋元さんからいただきました。きっとそれもあるんだろうというのは私も考えていました。

『ただいま恋愛中』ならぬ、『ただいま再構成中』の公演は、チームAのメンバーそれぞれの次のステップへの手がかりとなることが発見できると思いますので、一度ご覧になってみることをおすすめします。

★チームB 1st Stage『青春ガールズ』公演

チームA、チームKに続き、チームBの公演が2007年4月8日、初日を迎えました。演目はチームKの2nd Stage『青春ガールズ』です。

チームBに関しては2006年12月「AKB48 1st Anniversary LIVE! 勢ぞろいだぜ『A』『K』『B』! 」のステージで初お披露目がありましたが、4ヵ月間、厳しいレッスンを耐え抜いて残った13名とチームAから転籍した3名(浦野一美、平嶋夏海、渡邊志穂)の16名でのスタートで、これで「AKB48」の名前のとおり、48名のラインアップとなりました。

ステージを最初に見て、コラム「2006年、桜が満開のころ」で初めてチームKを見たときと同じような“喪失感”を味わいましたが、多くの人がこの劇場で経験してきたように、不必要な子はいないだろうし、なんらかの形でキャラクター設定をされていくものなので、なんら不安を感じないのは1年と数ヵ月の伝統と歴史がなせるワザでしょうか(笑)。

チームBでひとつ気になっていることは、チームBのメンバー自身がAKB48のファンであり、“AKBヲタ”であるところでしょうか。これがファンに悪く受け止められてなければいいのですが、スタッフ側の立場から見ると、チームA、チームKと同じステージに立つプロのアーチストとしての意識を持ってくれていないとこれから困るんじゃないかと思いました。

ファンの方が初めてシアターで見たAKB48のステージがチームBの公演だったとしてもそれほど違和感を感じないだろうことは想像に難くないです。今回はチームBのメンバーの誰がどう、というのコメントは控えておきますが、とりあえず簡単な振り付けをもっときれいに見せることはたくさんできるはずなので、そういう努力はしつづけていただきたいものです。

★“平場”は重要

メンバーの事務所移籍や、映画出演、テレビ番組収録、その他スケジュール管理が複雑になってきているはずのAKB48ですが、これからどういう展開になり、劇場公演はどうなっていくのでしょうか。

つい先日(2007年5月20日)、劇場公演が500回を超えたそうです。恐ろしいスピードで公演回数を重ねていますね。これは専用劇場があることと、ファンがリピーターとなって通い続けてきてくれているからこそなしえた快挙でしょう。

48人揃ったにも関わらず、さらに“劇団員”を募集し、オーディションも行われています。ファンのほうもハロプロから流れてきた方々もずいぶんたくさんシアターに来ているとも親(ちか)しいファンからも聞いています。

話が少しそれますが、競馬の世界ではダービーなどの“重賞”(グレードレース、G1、G2、G3)レースでもなく、“○○特別”という名前もついていないないレースのことを“平場”(ひらば)と言います。

競馬をこよなく愛するファンは“平場”から特別、重賞へと勝ち上がっていく馬を早く見つけることを楽しみにしています。誰も注目していなかった馬に誰よりも早く注目して、馬券を買うことで応援をする――そういう意味では新人アイドルの応援とかなり共通点があるような気がします。

ホールコンサートではなくAKB48劇場で毎日行われている公演で、○○回記念でもなく、メンバーの誕生日でもなく、なんらかのサプライズが予想される公演でもない公演が、いわば“平場”(ひらば)の公演と言えるでしょう。

全国ツアーも終わり、映画の撮影も終わり、次の公演への準備が始まるまでの現在のちょっと落ち着いた状態が、コアなAKB48ファンにとってはたまらない毎日かもしれません。そして、ステージに立っているメンバーも、このときが自分を精一杯アピールする最大のチャンスといえるでしょう。

そういうことを理解しているメンバーこそが、長くこの世界で活動を続けられるのではないでしょうか。そうあってほしいものです。

ファースト全国ツアーライブ写真集のイベント取材のときに参加メンバーのみんなが、臆することなく自分の言葉でしゃべることができるようになっていたのは驚きというか、感動を覚えました。

ちょっと前までは台本どおりにしゃべることしかできなかったり、気のきいた(話題性の高い)コメントが言えなかった子たちがこんな短い間に成長できたのは、毎日のステージの積み重ねと全国ツアーやメディアからの注目により、人からの期待に応える瞬発力が急に目に見える形で現れるようになったのでしょう。

2007年7月には「ひまわり組」の公演が始まります。その詳細についてはオフィシャルブログでの発表を楽しみにお待ちいただいて、今の“平場”の公演と、たぶん今年後半に起きる劇的な変化を歴史の立会人のように楽しむのが、必死系にはまりこまないAKB48ファンの楽しみ方のひとつといえるのではないでしょうか。
ひまわり組についてのお知らせ(オフィシャルブログ)

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【コメント】akb48の公演には行ったことはありませんでしたが青年館のDVDを見ました。感想としては古いアイドルが歌う曲のイメージでエイベックスに慣れた一般には受け入れがたいかも知れませんがなかなか気合が入っていて良い公演だったと思います。
しかし良い曲から入って次にやや駄目な曲を持ってくるパターンは普通で良いんですが、はじめて見た私にはメンバー紹介が長すぎて次の曲でつまらない曲が続いたので最初は結局この程度か、と軽く見てしまいました。
ゆえにこのグループは公演中の自己紹介は最後だけの方が良いと思います。
初心者の感想をちょっと書きたかったのでお邪魔しました。
【ペンネーム】初心で48

■感想ありがとうございます。メンバーが多いので、覚えようとするファンの側、名前と顔を覚えてもらいたいメンバー側それぞれにとって、トークコーナーは必要だと思います。私も最初のころ、トークが長いと感じたので、すごく率直な感想だと思います。よろしかったら劇場にも足をお運びください。並ぶのが大変なら気長にメール抽選という方法もありますので。(岡田)

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