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パーティーが終わらない~AKB48にハマった翁のつぶやき~

written by 松翁亭

  Last Updated: 2006/07/05
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書きたかった~♪

お初にお目にかかります。ワタクシ松翁亭。アイドル業界の片隅で細々と、でも存外楽しく過ごしております。かつては上木さんやKENさんとともに歌謡教室の発表会に通った時代もありましたが、最近はすっかりご無沙汰の日々が続いておりました。ところが!! 今年に入ったあたりから、某所でKENさん、そして岡田さんともちょくちょく顔を合わせるようになったのです。

理由は……もうおわかりですよね。そう、AKB48です。ご多聞にもれず見事にハマってしまい、飯など食いながら旧交を温めるうち、いつの間にか「書きたい!!」と叫んでいたというワケ。みなさんもきっとそうだと思うのですが、AKB48ってすごく書きたいアイドル、語りたいアイドルですよね。

ここで自己紹介ついでに、12月27日に初めてAKB48を見たときのメモなどを――。
「何故もっと早く来なかったのか!! 嗚呼、風邪などひいてる場合じゃなかったのだ。フィギュアスケートの全日本選手権(兼オリンピック最終選考会)なんて観に行ってる場合じゃなかったのだ。チャームキッズのクリスマス祭りなどにうつつを抜かしてる場合じゃなかったのだ。温泉にのほほんとつかってる場合じゃなかったのだ。“未来に悔いを残すPAIN”とはまさにこのことだぁ!!」

まぁ、あとの3つはやっぱり行きたかったので、問題なのは風邪気味だというだけで足が向かなかったことですけどね。ちなみにチャームキッズでは渡辺ゆいちゃん、フィギュアスケートでは関西大学の平井絵己ちゃんがイチオシです。後者はちょっぴりマニアックすぎますか。そうですか。

にしても、2月~3月は悪夢のような抽選負けが続き、すっかり1時間20分~30分立ち続ける体力がついてしまいました(苦笑)。一方、寄る年波のせいか、耳の衰えは隠せず……『恋のPLAN』の歌詞なんて、てっきり“お休み土曜”だと思い込んでたら“お安い御用”だったなんて!! だけどこれ、そう思ってた人絶対ぜ~ったいいますよね?

全員をまるごと好きになる幸せ

大人数ものの特殊性は、イチオシはいたとしても(というか当然いるのですが)そのコ以上に“AKB48”というユニット全体をまるごと好きになってしまうところにあると思います。おニャン子しかりチェキッ娘しかり。まさに“いつか来た道”です(笑)。

それゆえ、3月も初旬を過ぎるあたりになると複雑な想いに駆られるようになってきました。傍観者的立場から見れば、桜の季節に『桜の花びらたち』をバックに数名の卒業者が出て、そこへ新メンバーが加わるほうがおもしろいに決まっています。ただ……そう割り切るにはもう21人全員を好きになりすぎていたんですねー。

特に『青空のそばにいて』のラスト・後奏部分の振りが大好きで、そこへくるたび「あ~きょうも来てよかった」と幸せな気分になっていたあの頃。きっと劇場に集うお客さんそれぞれにそういう瞬間があり、だからこそ同じセットリストを毎日観たい気にさせられるのだと思います。そして公演を終え地元の駅に帰ると、リトルマーメイドのパンが半額になっている、これがまた小さな幸せで(笑)。

あ~今、パンと書いただけで、前田敦子&峯岸みなみが楽屋で歌っているというパンダンスが脳内に流れてきました。♪パパンパパンパパンパパン……ホンマ終わってますな。

楽曲も、振りも、劇場も。

結局、3月での卒業は宇佐美友紀ただひとり。当初言われていた1軍2軍制ではなく、これまでのチームAと新メンバーによるチームKに分かれての公演。はぐらかされたようなホッとしたような気持ちで4月を迎えることになりました。「Aしか行かない」と言い切る方もいる中、自分はというと……何のことはない、Kも普通に好きなのでした(笑)。

まぁ3月31日に軽く涙など流しながら、4月1日のチームKお披露目公演のために朝から(といっても9時45分ですが)並んでる時点でダメな人なのですが、あれだけチームAに思い入れがありながら、チームKもこんなに楽しいのはどういうことなのでしょうか!?

それは即ち“女のコたち”というファクターだけでなく、楽曲だったり振り付けだったりコスチュームだったり、そしてたぶん“AKB48劇場”も含めてまるごと好きってことなんですよね。もちろん今となっては狭すぎるという声はあるでしょう。僕自身、18時に行けば確実に入れた頃と比べ、ガタッと観覧ペースが落ちているのも事実です。

そしてあの柱。かぁちこと小林香菜ちゃんに「どこ見てるの香菜ぁ~?」と聞かれて「はしら~!!」と小さく叫んだことが何回あったことか(笑)。でもあの大きさだからこそ抽選に干され続けてもなんとか観れたし、何よりアイドルがライブを行なう会場として、酒やタバコの香りが一切しないのは実に素敵なことだと思うのですが、いかがでしょうか?

ジェットコースターのA、メリーゴーランドのK

チームAまるごとへの思い入れと、新セットのメンバー格差に揺れる自分。Kメンバーの新鮮さも相まって、ゴールデンウィークぐらいまでは、むしろチームK公演のほうを楽しんで観る時期が続きました。よく知っている大好きなセットリスト。完璧に構築された隙のない構成。緊張感がありドッキドキのジェットコースターを感じさせるA公演より、甘~いメリーゴーランドのようなK公演のゆるさが心地よかったのです。

そしてもうひとつの理由がその高いアイドル性。チームAには少なかった“アイドル顔=タヌキ顔”のコがKには多いんですよね。大島優子・河西智美・早野薫という“タヌキ顔3羽烏”(?)の存在、そしてえれぴょんこと小野恵令奈の無防備な魔力。またまた余談になりますが、最近のお気に入りに安倍エレナというコがいるため(←同じ中1です)、僕の中では“えれなの時代”ということになっております(笑)。

一方、チームAのセカンドステージ『会いたかった』公演。こちらで大きく成長を感じさせるメンバーと言えば、篠田麻里子と峯岸みなみではないでしょうか。麻里子様(笑)は、後発という遠慮から解放され、働きどころも増えて本当に生き生きしています。峯岸みなみの出番の少なさはファンにとって納得のいかないものでしょうが、そんな逆境の中、笑顔が増えて柔らかさを増してきていることは特筆に価します。

この2人に共通するポイントとしては、今後(嫌な言い方になりますが)下克上が起こったとき、いろんな意味でのプレッシャーに負けない、強い精神力を持っていそうな点が挙げられます。ムードメーカーになってくれそうな、そんな期待も持てますしね。

プロ野球のファームを見るような楽しさ

AKB48を観る楽しさは、プロ野球のファームに注目する楽しさに似ています。ファーム=農場=新しい素材を育ててゆく場所。この時期だからこその躍動感。新戦力が育つことへの大いなる期待感。まだ荒削りながらも、アマチュアよりは高いレベル。すごく気になるのに情報量が少ないところもよく似ています。結局観に行かないとわからないことだらけなのですから。

アイドル誌やジュニアファッション誌とともに定期的に購読している『野球小僧』。このマニアックな野球雑誌で、先日待望のファーム特集が組まれました。そこで強く印象に残ったのが、西岡剛や今江敏晃を1軍へ送り出し、千葉ロッテマリーンズの優勝に貢献した古賀英彦2軍監督の次のような言葉です。

「練習だけでは人間は育たない」
「本当に勝てる野球というのは、試合に勝つことで学んでいくもの」
「勝たなきゃいけないというプレッシャーを経験することで選手は育つ」

何にも始まらないことのほうが遥かに多いこの人生の中で“AKB48”という場を与えられ、練習ではなく試合をすることで日々を送れるメンバーは本当に幸せです。弱点は、すべてがホームの試合ゆえ、目的意識をしっかり持たないと流されがちなところでしょうか。“客に媚びる必要はない。ただし、1回1回楽しませるべし!!”――この難しい命題をどうこなしていくのか、まだまだ楽しみは尽きません。

ホームの劇場だからこその一体感。閉ざされた空間だからこその楽しさ。居心地の良かった夢のような日々。長野オリンピックやサッカーの日韓共催ワールドカップ、愛知万博を体験できたのと同様、同じ時代に生きられることの幸せを感じます。いやぁ、長生きはしてみるもんですな(笑)。

とはいえ、原点である『パーティーが始まるよ』公演が終わり、チームKの新公演も始まるこの7月。そろそろ“居心地の良さ”からの脱却を求められているのかもしれませんね、メンバーも我々ファンも。夏休み、何回入れるかなぁ……。結局、それがいちばん心配だったりして(笑)。どうやら、まだまだこのパーティーから抜け出せないようです。

cover スカート、ひらり
AKS
1,050円(税込)
CD
2006年6月7日
作詞:秋元康、作曲:岡田実音
cover 密着!「AKB48」~写真集 Vol.1 the・デビュー
講談社
1,890円(税込)
ISBN 4063527425
2006年3月2日
cover 桜の花びらたち
AKS
1,300円(税込)
CD
2006年2月1日
作詞:秋元康、作曲:上杉洋史

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